
「老犬がご飯を食べないのに、おやつは食べる…」
そんな様子を見ると、わがままなのかなと思いますよね。
水は普通に飲んでいると、もう少し様子を見ていいのかも迷うところです。
ただ、老犬がご飯を食べない原因は、好き嫌いだけとは限りません。
加齢による変化や口の痛み、体調不良が隠れている場合もあります。
この記事では、老犬がご飯を食べない原因と対処法を紹介します。
おやつは食べる場合や、水は飲む場合の考え方も見ていきましょう。

老犬がご飯を食べないのはわがまま?

「好きなおやつなら食べるから、わがままなのかな?」と思ってしまいますよね。
結論からいうと、おやつを食べるだけでは「わがまま」と判断できません。
老犬では、食べたい気持ちがあっても普段のフードを食べにくくなる場合があります。
おやつは食べるのにご飯を食べないのはわがまま?
おやつだけ食べる場合、好みが関係しているケースはあります。
普段からおやつやトッピングを多く与えていると、より好みの食べ物を待つようになることもあるでしょう。
ただし、老犬では別の理由も考えます。
- カリカリが硬くて食べにくい
- 香りを感じにくくなっている
- 口や歯に違和感がある
柔らかいおやつは食べるのに、硬いカリカリだけ残す場合は特に注意してください。
単純な好き嫌いと決めつけず、食べ方も観察してみましょう。
水は飲むのにご飯を食べない場合に考えられること
「水は飲めているから大丈夫かな」と思う方も多いですよね。
水を飲めていても、ご飯を食べない状態が続くなら原因を確認したいところです。
食欲が落ちているほか、口の痛みや胃腸の不調などが関係している場合もあります。
また、水の飲み方にも注目してください。
以前より急に飲む量が増えた場合も、体調変化のサインになることがあります。
普段の飲水量や排尿回数と比べてみましょう。
水は飲むけれどご飯を食べない状態については、「犬がご飯を食べないけど水は飲む原因と対処法」でも詳しく紹介しています。
「元気だから大丈夫」と食欲低下を長く放置しないようにしましょう。
ご飯は食べないものの元気がある場合は、「犬がご飯を食べないけど元気はある原因と対処法」も参考にしてみてください。
わがままと体調不良を見分けるポイント
老犬の場合は「食べない=わがまま」と考えるより、普段との違いを見るほうが判断しやすくなります。
まず確認したいのは次の3つです。
- 元気や活動量がいつも通りか
- 嘔吐や下痢などがないか
- 食べ方や水の飲み方に変化がないか
好きなものには反応し、散歩や遊びにも普段通り興味を示すなら、好みが関係している可能性も考えられます。
反対に、元気がない、体重が減ったなどの変化があるなら注意してください。
老犬では複数の変化が同時に現れる場合もあります。
「年だから仕方ない」と決めず、いつもと違う様子がないか確認しましょう。
老犬がご飯を食べない主な原因

「昨日まで食べていたのに、どうして?」と心配になりますよね。
老犬の食欲低下には、加齢から体調不良までさまざまな原因があります。
加齢によって食欲や活動量が低下している
年齢を重ねると、若いころより活動量が少なくなる犬もいます。
運動量が減ることで、食べる量にも変化が出る場合があります。
老犬になって食事量が減ったときは、次のような変化も確認してみましょう。
- 散歩や遊びの時間が以前より減った
- 寝て過ごす時間が増えた
- 以前より食べる量が少なくなった
こうした変化がゆっくり見られる場合は、加齢が関係していることもあります。
ただし、急に食欲が落ちた場合は別です。
「老犬だから」と決めつけず、体重や元気の変化も確認してください。
老犬の食事や栄養管理については、「AAHA|シニア犬・猫の栄養管理」も参考になります。
嗅覚の低下でドッグフードへの興味が薄れている
犬にとって食べ物の香りは、食欲につながる要素のひとつです。
老犬になると、以前ほどフードに反応しなくなることがあります。
そんなときは、フードの香りを感じやすくする工夫を試してみましょう。
ドライフードをぬるま湯でふやかす方法もあります。
温めることで香りが立ち、食べ始める子もいます。
噛む力が弱くなりカリカリを食べにくい
「おやつは食べるのにカリカリは残す」という場合は、硬さも確認しましょう。
高齢になると、歯の状態などによって硬いフードを食べにくくなる場合があります。
粒の大きさや硬さが合っているか見てください。
- カリカリを口から落とす
- 片側だけで噛んでいる
- 食べようとして途中でやめる
こうした様子があるなら、食べる意欲だけの問題ではないかもしれません。
老犬に限らず、カリカリを食べない原因については「犬がカリカリを食べない原因と対処法」も参考にしてみてください。
口・歯の痛みや病気など体調に問題がある
食べたそうにするのに食べられない場合は、口の中も気になります。
歯や歯ぐきに痛みがあれば、硬いフードを避けることがあります。
また、食欲低下は口だけの問題とは限りません。
消化器や腎臓など、体の不調によって食欲が落ちるケースもあります。
特に次のような変化が重なっている場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
- 元気がなく寝ている時間が増えた
- 嘔吐や下痢がある
- 体重が減ってきた
食欲だけでなく、歩き方や立ち上がり方も変わっているなら、足腰の状態も確認してみてください。
環境の変化やストレスで一時的に食欲が落ちている
老犬は、生活環境の変化に戸惑う場合もあります。
引っ越しや家族構成の変化などがなかったか振り返ってみましょう。
食器や食事場所を急に変えたことが影響するケースも考えられます。
できるだけ落ち着いて食べられる環境を整えてあげてください。
ただし、環境変化に心当たりがあっても、体調不良を除外できるわけではありません。
食べない状態が続く場合は、別の原因も考えましょう。
老犬がご飯を食べないとき何日まで様子を見ていい?
「何日食べなかったら病院へ行けばいい?」と迷いますよね。
老犬では日数だけで判断せず、元気や持病なども合わせて考えます。
「何日なら大丈夫」と一律には判断できない
「1日なら大丈夫」「2日まで様子見」と一律に決めるのはおすすめできません。
同じ老犬でも、年齢や体格、持病などによって状況が違うからです。
特に、普段はよく食べる犬が急に食べなくなった場合は注意しましょう。
食べない時間だけでなく、いつから変化したのか記録しておくと診察時にも伝えやすくなります。
元気はある・水は飲む場合に確認したいこと
ご飯は食べなくても、元気があり水も飲んでいる場合があります。
そんなときは、普段との違いを細かく確認してみましょう。
- おやつや好物には反応するか
- 排便や排尿はいつも通りか
- 体重が減っていないか
口元を気にしていないか、食べようとして途中でやめていないかも見てください。
「元気だから大丈夫」と食欲低下を長く放置しないようにしましょう。
嘔吐・下痢・体重減少などがある場合は動物病院へ
食欲低下に別の症状が加わっている場合は、様子見を続けないほうが安心です。
特に気をつけたいのは、嘔吐や下痢、体重減少などです。
ぐったりしている場合や、水も飲めない場合も早めに相談してください。
老犬では体調が変化することもあるため、「もう少し待てば食べるかな」と無理に様子を見続けないようにしましょう。
持病がある老犬や急に食べなくなった場合は早めに相談する
持病がある老犬では、食欲の変化が体調と関係している場合があります。
服用している薬がある場合も、自己判断で中止せず獣医師へ相談してください。
また、普段は食欲旺盛だった犬が急に食べなくなった場合も注意したいところです。
動物病院へ行く際は、次の情報を整理しておくと伝えやすくなります。
- いつから食べなくなったか
- 水やおやつは口にしているか
- 嘔吐・下痢・排尿などの変化
食べた量や水を飲んだ量をメモしておくのもおすすめです。
老犬がご飯を食べないときの対処法

「少しでも食べてほしい」と、いろいろ試したくなりますよね。
まずは無理に食べさせず、食べにくくなっている原因に合わせて工夫しましょう。
おやつやトッピングの量を見直す
ご飯を食べないと、つい好きなおやつをあげたくなりますよね。
ただ、おやつを何度も追加すると、主食をさらに食べなくなる場合があります。
まずは次のポイントを見直してみましょう。
- 1日に与えているおやつの量
- トッピングを追加する回数
- ご飯を残したあとにおやつを与えていないか
「ご飯を残せば好きなものが出てくる」と覚える可能性もあります。
トッピングを使う場合も、主食とのバランスを考えて少量から試してください。
カリカリをふやかして香りと食べやすさを高める
硬いカリカリを食べにくそうにしているなら、ぬるま湯でふやかす方法があります。
特に次のような老犬では試しやすい方法です。
- 硬いカリカリを食べにくそうにする
- 食べようとして途中でやめてしまう
- フードへの反応が以前より弱くなった
柔らかくすると噛む負担を減らしやすく、香りも感じやすくなります。
ただし、ふやかしたフードの長時間放置は避けましょう。
食べ残した場合は片付け、毎回新しいものを用意してください。
食事回数を増やして1回に食べる量を減らす
一度にたくさん食べられない老犬では、1日分を複数回に分ける方法もあります。
1日の総量を増やすのではなく、同じ量を小分けにするイメージです。
たとえば朝・夜の2回で食べにくそうなら、少量ずつ複数回に分ける方法を検討します。
老犬では健康状態によって合う食事方法も変わります。
持病がある場合は、食事量や回数を獣医師と相談して決めましょう。
食器の高さや食事をする姿勢を見直す
老犬では、フードそのものではなく食べる姿勢がつらくなっている場合もあります。
首を大きく下げないと食べられない食器なら、食事中の様子を観察してみましょう。
滑りやすい床では、足に力が入りにくい子もいます。
食器の高さや置き場所を調整し、無理のない姿勢で食べられる環境を整えてあげてください。
食いつきの良い老犬向けドッグフードを検討する
今までのフードを食べにくそうにしているなら、老犬向けフードへの変更も選択肢です。
ただし、「シニア用なら何でもいい」と決めるのではなく、愛犬に合っているか確認しましょう。
チェックしたいのは次のような部分です。
- 粒の大きさや硬さ
- 香りや食べやすさ
- 愛犬の健康状態に合った栄養設計
高齢になると歯の状態なども変わるため、粒の形や大きさ、硬さへの配慮も食事選びのポイントになります。
食いつきで悩んでいる方は、「老犬がご飯を食べないときにおすすめのフードと選び方」もチェックしてみてください。
また、具体的なフードを比較したい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
モグワンは全年齢対応の通常タイプに加えて、7歳以上を対象としたシニア向けタイプもあるため、老犬のフード候補として比較できます。
フードを変更するときは、急に全部入れ替えず、便や体調を見ながら徐々に切り替えていきましょう。
フードを切り替える手順については、「ロイヤルカナン|ドッグフードを変えるためのガイド」でも紹介されています。
老犬がご飯を食べないときのQ&A
「こんなときはどうする?」と迷うケースもありますよね。
ここでは、老犬の食事でよく気になるポイントをまとめます。
Q1. 老犬が急にご飯を食べなくなったらどうする?
A.まずは元気や水分摂取、嘔吐・下痢などの変化を確認してください。
普段食べていた老犬が急に食べなくなった場合は、単なる好き嫌いと決めつけないほうが安心です。
特に元気がない、体重が減っているなどの変化があれば、早めに動物病院へ相談しましょう。
Q2. 老犬に食べさせるためならおやつだけでもいい?
A.おやつだけを食事代わりにするのは避けましょう。
一般的なおやつは、主食として栄養バランスが整えられているとは限りません。
おやつしか食べないときは、次の点を確認してみてください。
- おやつを与えすぎていないか
- カリカリを食べにくそうにしていないか
- 元気や体重に変化がないか
「何か食べてくれるから」とおやつだけを続けるより、主食を食べられない原因を探しましょう。
食欲低下が続く場合は、獣医師へ相談しながら食事方法を考えてください。
Q3. 老犬がカリカリを食べない場合はウェットフードに変えていい?
A.ウェットフードへの変更も選択肢のひとつです。
硬いカリカリより食べやすい子もいるため、次のような場合は検討してみましょう。
- 硬い粒を噛みにくそうにしている
- カリカリを口から落としてしまう
- ふやかしたフードなら食べられる
ただし、変更するときは主食として与えられるフードか確認してください。
持病がある場合やフード選びに迷う場合は、かかりつけの獣医師へ相談しましょう。
Q4. 老犬の食事は1日何回に分ける?
A.すべての老犬を同じ回数にする必要はありません。
一度に食べられる量が減っているなら、1日分を小分けにする方法があります。
大切なのは、回数だけを見るのではなく1日に食べられている総量も確認することです。
体重や便、食欲の変化を見ながら調整してみてください。
Q5. 老犬向けドッグフードに変えれば食いつきは良くなる?
A.老犬向けフードに変えれば、必ず食いつきが良くなるわけではありません。
粒の硬さや香りが合えば、食べやすくなる場合はあります。
一方で、病気や口の痛みが原因なら、フードを変えるだけでは解決しないこともあります。
まずは食べない原因を確認しましょう。
まとめ|老犬がご飯を食べないときはわがままと決めつけず原因を確認しよう

「おやつは食べるから、ただのわがままかな」と考えてしまうこともありますよね。
しかし、老犬がご飯を食べない理由は好き嫌いだけではありません。
まずは次のポイントを確認しましょう。
- 元気や水分摂取に変化がないか
- 口や歯に違和感がなさそうか
- 嘔吐・下痢・体重減少などがないか
食べにくそうなら、フードをふやかしたり食事回数を分けたりする方法もあります。
食器の高さなど、食べる環境を見直すのもひとつです。
ただし、急に食べなくなった場合や別の症状がある場合は、わがままと決めつけないでください。
特に持病がある老犬では、早めにかかりつけの動物病院へ相談しましょう。
食欲は毎日の体調を確認するひとつの目安になります。
普段の食事量や体重も見ながら、愛犬が無理なく食べられる方法を探してあげてください。
