
うちの犬、ある家族には甘えるのに、ある人には噛む…!
こんな家族内での噛みつきの違いに悩んでいませんか?
犬が特定の人にだけ噛む行動は、
- 性格が悪い
- 意地悪している
ではなく、行動学・認知の違い・関係性の差が原因であることが多いです。
本記事では、
- 犬が家族の中で噛む人と噛まない人がいる理由
- その裏にある心理・学習・環境要因
- 噛みつきを減らす具体的なステップ
をわかりやすく解説します。

犬が家族の中で噛む人と噛まない人がいるって本当?
どんな場面で噛む・噛まない?
犬が噛む/噛まないは、状況や接触の仕方で変わることがあります。
- 挨拶をしようとした瞬間
- 抱っこしようとした瞬間
- 遊びの最中
- 嫌がる部位を触られた
このように「条件」が揃ったときに噛みが出るのです。
「噛む=性格が悪い」ではない
犬の行動は、心的状態と状況刺激の連関で起きます。
- その人の接し方
- 声のトーン
- 触られ方の仕方
- 過去の成功体験・失敗体験
精神状態が「怖い」「不快」「警戒」になった瞬間に、噛みつきという反応が出ることが多いのです。
犬が家族の中で噛む人と噛まない人がいる主な理由6つ

犬側の認知・過去の学習
犬は「行動 → 反応」を学習します。
噛んだ結果、相手が引いた・注目したなどの反応が返ると、「噛む行動が強化される」ことがあります。
- 飼い主がすぐ引く
- 手を引くと逃げられる
- 注目が向く
これが強化学習されると、噛む行動が増えやすくなります。
触り方・声のトーンの違い
触り方が激しい/急な動き/大きな声は、犬にとって脅威刺激に感じられます。
- 強い抱っこ
- 高い声で叫ぶ
- すぐ手を伸ばす
こうした刺激は、犬の嫌悪反応を引き起こしやすいのです。
臭い・身体的特徴への反応
犬は嗅覚が鋭く、人間よりも匂いの印象が大きく影響します。
- 香水や整髪料の匂い
- 体臭の違い
- 低い声・大きい体格
こうした違いが「安心感」・「不安感」に繋がります。
飼い主との関係性の濃さ
信頼関係があるかどうかは、噛まれないための重要ポイントです。
- 一緒に過ごす時間が長い
- 相手を安心対象として学習している
- 見守られていると認識できる
こうした関係性が強いほど、噛まれにくいです。
特定の行動が“恐怖/不快”と結びついている
過去に嫌な経験や恐怖体験があると、その人+行動の組み合わせがトリガーになることがあります。
- 医療処置のあと触られる
- 痛い抱っこ体勢
- 大きい音がするときの接触
こうした状況が「不快刺激」と結び付き、噛みが誘発されるのです。
分離不安や要求行動が関連している場合
ある人が去るときだけ噛むなど、結びつきすぎている関係性が背景にあることもあります。
- 離れるときに吠える
- 追いかける
- 特定の人に執着
これらは恐怖反応ではなく、不安や要求行動が噛みにつながることがあります。
犬が特定の家族に噛むのを改善する対応策7ステップ

接するタイミングを変えて、負担を減らす
刺激と反応の結びつきを減らすために、いきなり触らない習慣が大切です。
- 近づく前に声をかける
- 追いかけない
- 急な動作を避ける
まずは刺激を“減らすこと”が安心行動に繋がります。
まずは落ち着いた距離+視線で関係構築
犬にとって直接視線・急接近はプレッシャーです。
- 目線を低くする
- 側面から距離を詰める
- 背後に回らない
リラックスしたサインを出すことが信頼構築の第一歩です。
ほめられる行動と関連付ける
噛まれない行動が起きたときに即褒め・ご褒美で結び付けましょう。
- シッポを振ったら褒める
- 静かにしていたらおやつ
- 近くに座ってくれたら褒める
称賛の強化が行動修正を助けます。
噛んだら静かに距離を置く
注目=報酬にならないように、噛んだら即距離を置きましょう。
- 反応を与えない
- 声をかけない
- 人が落ち着く
これにより“噛むと関わりが断たれる”ことを学ばせます。
「タッチの許可」を順序化して教える
触られることを段階的に安心へと変えていきます。
- 手を近づけるだけでOK
- 体に軽く触れる
- 徐々に触られる範囲を増やす
少しずつ“タッチの安心”を学習させましょう。
安心できる“前処理”をつくる
安心空間をつくることで、関係再構築がしやすくなります。
- クレートや定位置でリラックス
- 安心おもちゃやブランケット
- 好きな匂いを使う
前処理で心理的負担を軽減します。
家族全員でルールを統一
対応がバラバラだと犬が混乱します。
- 声色を揃える
- 距離の取り方を統一
- 褒め方を統一する
一致した対応が行動改善を加速します。
よくある質問(Q&A)|犬が家族の中で噛む理由と対応
家族だけ噛む場合と、他人にも噛む場合の違いは?
A. 家族噛みは関係性・学習・安心感の差が主因で、外部の人への噛みは社会化不足・恐怖反応が大きく影響します。
噛むのは性格?しつけで変えられる?
A.「性格」だけでなく、行動のトリガー・過去の学習が大きいです。
対応次第で行動は改善できます。
噛まれたら叱るべき?
A.NG対応です。
大きな声・叱責・押さえつけは逆効果で、咬む行動が強化される可能性があります。
多頭飼いでも噛む人・噛まない人は同じ?
A. 似た傾向はありますが、犬ごとに関係性の形成の仕方が違うため、個体差が出ることもあります。
まとめ|噛む行動は「性格」ではなく「関係性と環境」が作る

犬が家族の中で噛む人と噛まない人がいる背景には、
- 学習歴・認知の違い
- 触り方・声・動作の差
- 体への安心感・匂い
- 心理的・環境的トリガー
という複合的な理由があります。
大切なのは、
- 行動の前後関係を観察し、
- 一貫した対応ルールを設け、
- ポジティブな関連付けを継続すること
です。
噛む行動は「性格が悪い」ではなく、関係性の再設計と環境整理で変わる行動です。
家族全員で対応方針を揃え、安全・安心な暮らしを一緒につくっていきましょう。